大切な家族が亡くなって悲しみのなかにいるとき、お正月が近づくとふと悩んでしまうことがあります。
喪中だけど初詣に行ってお参りしたいけれど、ルール違反になってバチが当たったら怖いと感じるものです。
ネットで調べてみても、人によって言うことが違っていて、何回まで行っていいのか余計に不安になってしまいますね。
喪中の初詣は何回行っていい?参拝場所によるルールの違い
お寺への参拝は回数の制限なし
お寺への初詣であれば、喪中の期間であっても、何回行っても全く差し支えありません。
仏教では、死を「穢れ(けがれ)」と捉える考え方がないためです。
故人を偲び、手を合わせるお寺への参拝は、むしろおすすめしたいと感じます。
そのため、お正月に複数のお寺へお参りに行っても、お叱りを受けるようなことはありません。
今でも、多くの宗派においてお寺への参拝はいつでも歓迎されているようです。
神社への参拝は忌明けが必須
神社へ初詣に行く場合は、亡くなってからの日数に気をつける必要があります。
神道では死を「穢れ(気枯れ)」として、一時的に身を慎む期間が定められているためです。
一般的に、身内が亡くなってから五十日間を「忌中(きちゅう)」と呼びます。
この五十日間の忌中を過ぎていれば、喪中の期間であっても神社へ参拝して問題ありません。
忌中が明けた後であれば、初詣に何回行っても神様に失礼にあたることはないと言われています。
| 参拝先 | 忌中(約50日以内) | 喪中(忌明け後) | 参拝の回数 |
|---|---|---|---|
| お寺(仏教) | お参りできる | お参りできる | 制限なし |
| 神社(神道) | 控えるのが望ましい | お参りできる | 制限なし |
鳥居をくぐらないという噂の真相
忌中の場合は鳥居を避けても参拝は控えるのが無難
よく「鳥居をくぐらなければ、忌中であっても神社にお参りして良い」という話を聞きます。
しかし、神社の境内全体が神様の聖域とされています。
鳥居を避けて脇から入ったとしても、忌中である間は参拝そのものを避けるのが本来のあり方です。
無理をしてお参りするよりは、この時期は静かに家で過ごす方が安心できるのではないでしょうか。
忌中を過ぎていれば普段通りにくぐって参拝
五十日の忌中が明けて「喪中」の段階に入っていれば、鳥居を避ける必要はありません。
いつも通りに鳥居をくぐり、一礼して境内に入って大丈夫です。
鳥居をくぐらないようにと不自然に避けて歩くよりも、堂々と真っ直ぐ参拝する方が気持ちが良いものです。
何回もお参りしたい神社がある場合も、忌中さえ明けていれば気兼ねなくお出かけください。
バチが当たると不安な気持ちへの寄り添い
神様や仏様が怒ってバチを当てることの有無
ルールをうっかり間違えてしまったからといって、恐ろしいバチが当たることはありません。
神様や仏様は、私たちを罰するためにいらっしゃるのではないからです。
亡くなった家族を想い、悲しみを抱えながらも前を向こうとする人の心を、きっと温かく見守ってくださいます。
不安に怯えながらお参りするのではなく、少しでも気持ちを落ち着かせるための初詣であってほしいと思います。
自分の心が穏やかでいられる選択の重要性
どうしても神社の初詣に不安が残るなら、今年はすべてお寺への初詣に変えてみるのも手です。
「バチが当たるかも」と思いながらお参りしても、心が落ち着かないままで終わってしまいます。
自分の心が一番すっきりして、穏やかに新しい年を迎えられる方法を選んでみてください。
お寺の鐘の音を聴きながら、静かに手を合わせる時間も非常に心地よいものです。
これからの日々を穏やかに過ごすための第一歩
まずは、大切な人が亡くなってから何日経っているかを確認してみることから始めてみませんか。
もし五十日が過ぎているなら、神社でもお寺でも、ご自身が行きたい場所へ足を運んでみてください。
まだ日が浅いのであれば、今年は無理をせず、いつでも温かく迎えてくれるお寺へお参りするか、自宅で静かに故人を想う時間にすることをおすすめします。
地域や特定の神社、お寺によっては、独自の古い慣習やルールが残っている場合もあります。
少しでも気になる点があるときは、参拝しようと考えているお寺や神社の公式情報を事前に確認してみると、迷いなく安心してお参りできます。
初詣の際に、古いお札やお守りをお返しして、新しいものをいただくべきかどうかという点については、また改めてじっくり向き合いたいテーマですね。
